初めての ビートルズ新作映画の封切り待ち

先月、近場の映画館で、『朝のロードショウ』と銘打った昔の映画がかかる時間に
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が1週間ごとにⅠ、Ⅱ、Ⅲと続けてかかったので
3週間通って楽しみました。

そのとき、2週目からはこの予告を観るのも楽しみで。
『エイト デイズ ア ウィーク』予告編

ビートルズの新作映画の封切りに立ち会えるなんて夢にも想っていなかったことです。
なんたって『LET IT BE』から46年ぶりというのですから、
『LET IT BE』もリバイバル上映を楽しみにするしかなかった年代のわたしからすれば
新作を楽しみに待てるなんて初めてのこと。

3回観た予告編だけでも、胸をグワッと掴まれたようになって
うゎ~どうしよ、ドキドキする、と毎回のたまっていたのですが、
そんなわたしを横目に、ダンナは「おれはいいや」と冷たいひとこと。
別に一人でもいいもんね、と22日の封切り前日、予約しようとHPを開くと
あら、切ない、近場の映画館では遅い夕方からとレイトショーの2回しかない。
それで他を調べてみると新宿では1日4回の上映があるのがわかりました。

新宿か~、A子を誘おうかな。
A子は高校時代からの友人で、今もポール・マッカートニーの大ファン。
アビーロードに誘ってくれたときのこと
一緒に行くんならA子だな~。

なんて思っていたらLINEにA子からメッセージ、「ビートルズの映画観に行かない?」  って!!
こういうの以心伝心っていうんだろうな~。
お互いの時間をすり合わせると、日曜の夜に都合がついたので
さっそく予約をいれて、当日は人混みのアルタ前で待ち合わせました。
わたしにはまたしても人生初の場所。


歌舞伎町の歓楽街を歩きながら、昔、コマ劇場の前で待ち合わせしたよね?
したした、そこって噴水あったよね?
などと思い出話しに花を咲かせながら到着すると、その場所こそ、まさにその跡地なのだ気づき、
知らないというのは幸せなことだねぇと、ゴジラさんに軽く挨拶を送り劇場内へ。
予約時は意外と空席があるな~と思ったけれど、
もしかすると、直接チケットを購入する方が多かったのかもしれず、おそらく満席だった。


映画が始まってからは、誰一人として喋る声が聞こえない。
そんな当たり前のことが守られないから、マナーを呼びかける映像を流す必要があるのだろうけど
今回ばかりは、全員が固唾を飲んだまま、あっという間に過ぎた2時間17分だったらしい。
それはスクリーンの中の大絶叫とは正反対の静けさだった。
今まで観て、聴いてきたビートルズと目の前のビートルズを重ねたり、比べたり、増やしたり
みなが自分の中に向いて自分のビートルズと対峙する時間だったのだろう。


高校生のときにビートルズ・シネクラブに入って何度も観た映画を始めとして、
さまざまなツールでビートルズを観てきたけれど、
この映画ほど「演奏するビートルズ」を芯に据えたものはなかったと思うし
4人があれほど演奏が好きだということ、そしてあんなに上手かったという事実に心を向けさせられたのは初めてだった。

それなのにコンサートツアーを辞めることを選択してゆく過程は、
今までも読んだり聞いたりしたことはもちろんあったけれど
頭で知っていたことがどれだけ薄っぺらかったのか思い知らされた。


アビーロードスタジオに籠った4人が、サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドという、
もうひとつの別のバンドとして、ロックの歴史に燦然と輝いていてもまったく不思議ではなかったんだな、とか
同じメンバーで二つの偉大な功績を遺したバンドなんて他にはいないよな、とか
そんな4人が揃うなんて本当に奇跡だなとか、
取り留めもなく思いながら見ていると、アップルレコードの屋上でのライブシーンになった。


巨大スタジアムでのライブの日から、たった数年でこの日がやってくるなんて、
大絶叫していた女の子たちは、どんな気持ちでこれを見たんだろうと思うとヒリヒリした。
ビートルズを生で見られた幸せの後の、飛び去る飛行機を見送る切なさには
自分はきっと耐えられなかっただろうから、後追いでよかったのかななんてぼんやり想像していた。


せっかく目の前で見られるのに聴いてないのもったいないよね
失神なんてありえないよね
でも、あの年齢であの場所にいれたらわからないね、わたしたちも

劇場から駅まで話しても話し足らず、
本当は飲みにでも行きたいねぇと言いながらJRのホームに向かうA子に手を振って
久しぶりに夜の電車に揺られている最中も、演奏シーンと大絶叫が頭の中でぐるぐる鳴り響いていた。









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2匹のちび猫と、もう2枚のアルバム

IMG_6356.jpg


  

ネットでもわからないもので書いたちび猫たちの思い出に纏わるレコードが
前のふたつの記事で書いた『レスリー・ケリー&ジョン・フォード・コーリー』の他に2枚あるので
続けて書いておこうと思います。



目も開かないうちに捨てられた仔猫たちは、獣医さんが診断したとおり簡単には育てられず、
わたしの世話が十分でなかったこともあり、
へその緒が絡まって脚が腫れていたコが亡くなると、残されたもう一匹も続けて後を追ってしまいました。
亡くなったのは、当時やっていた飲み屋を開ける直前の時間でしたが
その日は悲しみに耽っている余裕もないほど忙しく、
そのお陰でなんとか閉店時間までは持ちこたえることが出来ました。

最後のお客さんが帰るとちょうど閉店時間になったので
看板を仕舞い、誰もいなくなった店に入ると、堪えていた涙が一気に溢れてきました。
亡くなってしまったことの哀しさはもちろんですが
仔猫たちがきてから一週間、ずっと張っていた緊張の糸が切れて
泣くことが止められず、テーブルに突っ伏していると
「どうしたの~?なにかあってもう終わり?」と声がしました。
思い切り泣いていて体裁がとれずにいると、
カウンターの中でダンナが返事をしているのが聞こえましたが
声で相手が常連のチジくんだと分かりました。

「悪いけどちょこっと飲ませて。ついでに悪いけど、このテープかけてくれない?」
閉店しても片付けは残っていますし、普段からこういうことはチジくんでなくてもしょっちゅうだったので
ダンナは渡されたテープをかけて、話しをしながら片付けを始めました。
事情を察してわたしはいないことにしてくれているふたりでしたが
初めて聴く曲と声に静かに魅了され、徐々に平常心になったわたしは
A面が終わり、「おれ、帰ろうか?」と言うチジくんを
「B面も聴いてみたい。いい?」と引き止めていました。


仔猫たちを死なせてしまったという後悔の中にいたわたしに
ふたりの大人の女性の声は優しすぎず甘すぎず、突き放されもせず、
もうしばらくそのまま聴いていたいと思わされました。


90分テープのA面にはジョニ・ミッチェルの「Court & Spark」が
B面にはリビー・タイタスのアルバムが録音されていて
その夜、初めて知ったジョニ・ミッチェルとリビー・タイタスは
あの時からずっと心の拠り所になって、今でも聴き続ける大切なアルバムになりました。

「そんなに気に入ったんならあげるよ」とその夜チジくんがくれたテープには
A、B両面ともしっかりアーティスト名とタイトルが打ち出した文字で貼ってあり
インデックスには曲名が、同じように打ち出した文字で記載されていました。
あの当時、何を使って打ち出したのか、乱雑な手書き専門だったわたしにはわかりません。

いつの間にか立派なインデックスを残してテープそのものが失くなったとき
ジョン・フォード・コーリーたちとは対照的に
ジョニ・ミッチェルはレコードを、リビー・タイタスはCDを買うことができ
ジョニのレコードにいたっては聴き過ぎて、既に音が掠れています。


  ジョニの記事へ












ちび猫たちがいなくなった夜に
こんな二人を教えてくれたチジくんは
今はどこでどうしているのか
モジャっとした頭のシルエットが薄暗い店のカウンターの上に見えたのを
懐かしく思い出します。




 

レスリー・ケリー&ジョン・フォード・コーリー

IMG_6259.jpg


 待ち焦がれたレコードが来たのは
ブログをアップしてからまもなくのことでした。





IMG_6260.jpg



 コンピューターでレコードを注文すると、どんなに遠くからでも宅配の人があっという間に届けてくれる。
それって、ドラえもんの道具? と 1981年のわたしは思うでしょうね~。

他のレンタルレコードと同じように何度か聴いて
これいいな~と思えば買いに行って
このレコードもおそらくそんなふうに手にいれる筈だったと思うのです。








IMG_6261.jpg


 
 意識して針を下ろすのは初めてで、ちょっと緊張しました。
静かに始まった1曲目が盛り上がってくるところで不覚にも涙がじわっと・・。
カセットで聴き慣れていたとはいえ、やはりレコードは違います。


 ぼんやりと覚えていたジャケット写真を眺め、
繊細なジョン・フォード・コーリーの声に重なる、きれいでパンチのある2人の声を聴いていると
優しい親戚のオジさんに絡む元気な姪っ子たち
そんなイメージはあながち間違っていなかったなとニヤっとなったり
でも案外ジョン・フォード・コーリーも若かったのかな?と、今になると思えたり
チラホラと「掌に乗るほど小さかった猫たち」のことが思い出されたりします。

 
 右上の「見本盤」のシールに、「このシールは簡単にはがせます」と小さく書いてあるのですが
それは35年も経たなければの話でしょ、と剥がしかけてやめました。
ワンオーナーだったか確かめようもありませんが、
最初の持ち主は関係者の方だったようですね。
解説書は一部剥けた箇所があるものの、盤面はきれいそのもの。
クシャっと折れた帯も中から出てきました。


 35年間大事にされてきたのかな?
レコードにとって大事にしまわれているだけってどう?って勝手な想像だけど
これからはうんと働いてもらうよ。
当分レコード棚では休めないから、そのつもりでよろしく、ね。









 youtubeにプロモーションビデオがあることも驚き!です。
年齢不詳なジョン・フォード・コーリー&姪っ子(でもないか)のふたりです。
 





プロフィール

櫟コナラ

Author:櫟コナラ
里山と多摩川のある街で暮らしています。
家にいる時は、音楽かラジオをかけて、パンを作ったり、ネコと戯れたり。
うまく子離れしている・・つもりなんですが・・・。

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