永遠のあこがれ フリー・バード
今週末は「FUJI ROCK FESTIVAL '16」が開催されているので
J-waveを聴いていると、苗場の様子や録りたての音源が流れてくる。
毎年、それを自宅で聞きながら、夏山の空気を感じたり、
例え天候が悪くても、悪いなりに楽しんでいる人たちを思い浮かべ、少し羨ましくもなっている。
毎年キャンプに出かけていたから、テントや雨具などなんでも揃っていたころに始まったこのフェスに
行こうと思えば行けたのかもしれないけれど、一度も出かけたことがない。
キャンプ自体、もう行きたくないと娘に言われて、
一泊はロッジに泊まるからと騙し騙し連れ出し始めた頃だったし
子供たちはまだロックに目覚める前だったから
それでも夏休みをここで過ごすとしたら、相当親のエゴを押し付けることになる。
そもそもダンナはまるで乗り気じゃなかったから、
そうなるとわたし一人のワガママを通してまで行こうという気には、とてもなれなかった。
それからほどなく娘はロック大好き少女になったけれど
息子のサッカーの試合や様々な行事がある中で、キャンプもフジロックも選択肢から漏れていった。
娘が何年か前に初めて出かけた(参戦というらしい)ときには、
既に我が家からは、BE-PAL御用達グッズはすっかりなくなっていたので
「山にそんな格好でくるな~」と先輩に叱られたと帰ってくる有様だった。
「今日がこれからの人生で一番若い日」と言うじゃない!だから、今のうちに一回行ってみようよ!
なんとかしてダンナを説得しようにも、そんな物の準備からか・・と考えると結局言えず終いのまま時が過ぎてゆく。
本当は、FUJI ROCK なんかよりうんと前から、屋外のコンサートに憧れていた。
高校生の時にテレビで見た、レーナード・スキナードのフリー・バードの映像が最高に気持ちよかった。
アメリカのどこか、呆れるほど広い会場で、後ろの方の客なんかただそこに居るだけ、
米粒ほどにもアーティストの姿は見えないだろうけど、
分厚いサザン・ロックが響き渡る森の中で、寝転んだり抱き合ったりして
みな思い思いに楽しんでいた。
いつか自分もあんなふうに、フリー・バードを聴いてみたい。
そう願った翌年、飛行機が墜落してメンバーが亡くなり解散してしまったレーナード・スキナード。(その後再結成)
あの憧れのシーンは永遠に体験出来なくなってしまった。
けれど今、ちゃんと曲の中に生きている彼らと再会。
やっぱり今見ても、憧れのフリー・バードだった。
*憧れの映像は1976年のものでしたが、共有出来ませんでしたので、こちらを。