エリック・クラプトン&フレンズと真夏日

IMG_2378.jpg



 梅雨明けからの猛暑があまりに堪えるので、
エアコンを効かせて部屋でこのCDを聴いていました。
その前夜、図書館の「返却資料」の棚にあったのを見つけて借りてきて
すでに5回目のヘヴィーローテーション中でした。

 11時半頃、妹が送ってきたLINEで初めて重大な事故が起きたことを知り
CDを止め慌ててテレビをつけると、リラックスしていた体も気持ちも一気に強ばりました。
真っ赤な炎を上げる住宅と飛行機の尾翼が大きく映し出された映像。
周囲はどこにでもあるような住宅街ですが、紛れもなく隣の町だとテロップが伝えています。

 しばらく呆然とテレビを見た後、2階の北側の窓から望むと
煙はすでに見えませんでしたが、数機のヘリコプターが旋回しているのが小さく見えました。
あの下は、高校の同級生が何人か住んでいた辺りです。


 調布と川を挟んだこの街に子供の頃から住んでいたので
セスナの音は日常の中で当たり前に聞こえていた音でした。
初めて違う町へ引っ越したとき、
「なんだか静かだな。そうか飛行機が飛んでいないんだ」と空を見上げて思ったほどです。
ですが実際に調布飛行場へ行くようになったのはここ数年のことで
周辺にある公園や植物園、天文台、運転免許の更新の帰りなどに
芝生に座ってしばし着陸機を真下で眺めたり、
滑走路のすぐ脇にできたカフェに寄って、離発着するセスナを間近に見て非日常の光景を楽しんだりしていました。

 ですから今回の事故は大きなショックとともに自戒の念にかられました。
米軍の基地問題を考えるときは、周りの住民のことを気にしてきたつもりなのに、
すぐ近くにある飛行場の周りに住む方たちの気持ちを、考えたこともなかったからです。

 
 事故の日以来、ずっとヘリコプターの音が低く響いていました。
翌日からは普段通りに頭上を飛行機が通過していきましたが
何故だかその数が増えたように感じます。
里山の上を通り、わたしの家の上も飛んで調布飛行場へ帰ってゆくセスナを見ると
今まで当たり前すぎて思ったこともなかったことが浮かんできます。
無事に着陸しますように。そしてまた無事に離陸して、また着陸して・・・、と際限なく。


 あの日以来、他のアルバムを選ぶ気力が湧かず、かといって惰性ではなく
ずっとこのアルバムを聴き続けています。
『ザ・ブリーズ』~J.J.ケールに捧ぐ エリック・クラプトン&フレンズ
J.J.ケールは名前しか知りませんでしたが、数曲に聴き覚えがありました。
本当に実力のある人たちだから出来る、肩の力の抜けた名演、でしょうか。
奏で方が本当に心地よくて、この音の中にずっと浸っていたいと思わされます。

 
 ひさしぶりのクラプトン。
実家の窓や土手の上から眺めていた飛行場辺りの空。
あの近くに住んでいた同級生が好きだったのもクラプトンでした。


youtubeはご本人の歌で・・・
クラプトンの声は似ていますね、この人と。

渋い。また欲しいレコードが増えてしまいました。









 
スポンサーサイト

久しぶりのAMラジオ

IMG_2359.jpg

 朝刊に出ていた広告で、今日の午後はこれを聴いて過ごそうと楽しみにしていたのに
はっと気が付くと40分も過ぎている!
慌ててコンポをつけて常に合わせたFM81.3からAMを探しだす。
と、ない! ウンともスンとも音が出ない! ???
青ざめたところで思い出したのが、スマホに入れたアプリのラジコ。

 台所仕事をしながらスマホのスピーカーから聴く湯川さんの声は
小さなラジオで聴いていた『アメリカントップ40』を思い出す。
中学生で洋楽に目覚めた頃、始まったばかりの番組に出会い
アメリカ人DJのかっこいい曲紹介と、湯川さんの知的なしゃべり方、
ほとんど知らなかった洋楽が湯水のように流れてくる番組に
途切れがちな電波を一生懸命捕まえながら毎週夢中になってかじりついていた。

 二段ベッドの上段から「眠れないー」とクレームがくるとボリュームを絞り
それでも「うるさ~い」と言われて、ついにラジオは枕の下へ。
そのまま寝込んでしまい、電池がなくなったラジオに泣いた日曜の朝。
高かったんですもの、電池。


 パートナーの萩原健太とのやりとりが、いつも後追いだったわたしのツボにはまる。
普段聴いている曲も、時代を追って二人の話の後にかかると懐かしさがこみ上げる。

 途中でスマホのバッテリーがピンチになりパソコンに変えて聴き続けると・・・
などと当たり前に書いているけど
40年前のわたしには信じられないラジオの様変わり。

 海の日の午後扇風機の風に当たりながら、とても贅沢なロックのおさらいの時間が過ぎていく。



「ちょっと好き」で出来ている

DSCN1656.jpg   IMG_2323.jpg



 雨の多い7月でした。
膝のために山を我慢しやすかったのは、助かりました。
(写真は我慢が限界だった日の夕方です)


 家にいるので、あのレコード、このレコードと聴きながらブログを書こうとパソコンに向かうのですが
目を背けたくなるニュースと、思いがけない訃報が続き、ため息が出てさぼってしまう7月でもありました。




IMG_2344.jpg
 
 
 訃報を耳にしたからといって、思いの丈を文章にできるほどのファンだったわけではないので
遠慮していたのですが、この曲が出た当時は大好きな曲でした。



IMG_2345.jpg




CHARのアコースティックな曲のセンスと、オヤジっぽい洒落が好きで
一度だけライブを観に行きました。
ふたりとも颯爽と、からは程遠い、ひょいひょいひょいといったリズムでステージに現れました。
それだけで、石田さんとCHARが醸すBAHOワールドにするりとハメられたようです。
耳心地のよい時間があっという間に過ぎたのを覚えています。



 そして今朝は、C-C-Bの渡辺英樹さんの訃報です。
先月だったか、入院したときのニュースで年齢を見て、わたしと変わらないことに驚きました。
デビュー当時の20代は、ひとつふたつの年齢差が大きく感じられたのです。
わたしの友人に渡辺さんの高校の後輩がいたことや
店のお客さんだった大人しい男の子がC-C-Bでブレイクしたことなど小さな縁があったのですが、
当時はそういうことを抜きにしても、結構C-C-Bの歌が好きでした。


‘80な邦楽は毛穴が開く質なのになぜかな~?と自分でも意外だったのですが
youtubeで聴いてみると、渡辺さんの声が理由だったようです。
 
 
 C-C-BもBAHOも「ちょっと好き」でした。
でも案外、自分という人間を作っているのは、少しの「大好き」より
たくさんの「ちょっと好き」なのかもしれませんね。そんな気がします。

 さらに中学時代仲のよかった同級生が、遠い街で亡くなったという知らせも入り、
パズルからピースがポロポロと剥がれるような寂しさを感じています。








 それなのにどこか命が永遠であるように慢心している自分が、なんか情けない7月です。





学生時代に戻ったように

IMG_2235.jpg


 ホームの隙間にぎょっとしながら初めて降りたのはずいぶん昔のこと。
専門学校に入って初めて「一人暮らし」の友人が出来、
山積みだった課題が終わったお祝いに、友人4人で遊びにいくことになったときだった。

 駅の近くのスーパーで買い込んだ食料とお酒を持って、見知らぬ街にうきうきしながら歩いていった。
ガードをくぐり、あの頃はまだ珍しかったセブンイレブン、小さな食堂と履物屋、
それに数軒の店が点在する小さな道を辿ると2車線の狭い井の頭通りに出た。



IMG_2238.jpg


 通りを渡った場所に、天然酵母パンの『ルヴァン』ができたのは
わたしたちがここに来なくなって数年後。
大好きなパン屋がここにある偶然が嬉しくて、数年に一度食べに来ながら、
いつか彼女たちと来たいという思いを膨らませていた。



 

IMG_2240_20150711103711c78.jpg


 いつも、遠方から来る友人が便利な東京駅あたりで年に一度くらい会っていたので、
今回も一年ぶりくらいの再会だったが、待ち合わせの駅で顔を合わせた時の喜びは
なんだか学生時代から会っていなかったような嬉しさだった。
なのにいきなり日常会話に入れるのが女ならでは、長年の友の気安さで、
歩き始めて『ルヴァン』の前までくると、入ろう入ろう!となり
オススメのクロワッサンは持ち帰りは難しいよと言えば、じゃあ、と食べ歩きになる。
原宿でクレープを食べ歩いた18歳に一瞬で戻る瞬間。



IMG_2244_201507111037148ca.jpg


 クレープを食べた後、代々木公園から赤く灯る鉄塔を目印に歩いて帰った話や
それぞれが覚えていた記憶を貼り合わせていると、
36年ぶりに一緒にここに居られることをしみじみとありがたく感じる。




IMG_2243.jpg


 彼女の部屋に入り浸るうちにわたしも引っ越してきた寮は
このような高級な建物ではなく




IMG_2253.jpg


 木造の築ん十年のオンボロで、当時は女子なら誰でも入れる女子寮、門限22時。点呼有り。
玄関、炊事場、トイレは共同。お風呂は銭湯に通った。




IMG_2252_2015071110374182a.jpg


  絶対出るぞぉ~! 雰囲気満載な外観からは程遠く
個性豊かな入寮女子とこたつで団欒し、テレビを見せてもらい、あったかい雰囲気満載の
今ならおしゃれなシェアハウス?
家賃格安15000円、光熱費が割り勘で加算された。



 江戸間の6畳が10数部屋の建物が2棟と、大家さん宅との間には中庭があって
物干し台からは新宿の夜景が見えた。
庭の大きな木からもがれたプラムが、玄関の上がり口にカゴに山盛りになって置かれた情景が
しっかり頭のアルバムに残っている。
今ならスマホでシェアしたら消えてしまうような些細なことまで思い出せるのは
記憶した脳が若かったからか(苦笑)。


IMG_2251.jpg


 超が付く高級住宅街の定めで、わたしが過ごせたのはたったの9ヶ月、
見事な桜の満開を部屋からは見れずに涙の退寮で終わったけれど、
いかに濃密な時間だったか、友人たちのお陰で再確認できた。


 井の頭線の駒場東大前まで歩き、静かな店で昼ご飯を食べたら
渋谷に出るのはもったい、このままここにいたいとみんなが感じて
勉強に励む高校生を横目にマックに居座り、とめどなく話しをして
小雨の中をもう一度代々木八幡まで、ゆっくり散歩を楽しんだ。



RSCN1604.jpg


 井の頭通りが拡幅されて、目の前の景色はまるで知らない場所。
それでも子どもたちが、あの頃のわたしたちの年齢を大きく超えた今だから
日常を忘れて昔の景色が見えるようにはしゃげるのだろう。
いつまでも語り合える忘れられない一日が、また増えた。



プロフィール

櫟コナラ

Author:櫟コナラ
里山と多摩川のある街で暮らしています。
家にいる時は、音楽かラジオをかけて、パンを作ったり、ネコと戯れたり。
うまく子離れしている・・つもりなんですが・・・。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
南ちゃんの活動 里山の出来事 (93)
パン作り (7)
momoとそらの話 (4)
遠出やらなにやら (28)
未分類 (3)
そら豆の機嫌 (1)
下北沢 (3)
映画 (6)
富士山 (6)
音楽と一緒 (180)
ブルース・コバーン (2)
チェット・ベイカー (1)
ニッキー・ホプキンス (1)
パティ・スミス (2)
ジェームス・イハ (2)
10cc (1)
ムーディ・ブルース (1)
ベイ・シティ・ローラーズ (1)
アル・スチュアート (2)
ローリング・ストーンズ (8)
U2 (4)
カーズ (1)
ジョージ・ハリソン (4)
イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリー (1)
NSP (1)
ボビー・コールドウェル (1)
ニコレット・ラーソン (1)
グレッグ・オールマン (1)
フリートウッド・マック (3)
ブラザーズ・ジョンソン (1)
クライマックス・ブルース・バンド (1)
アメリカ (3)
ダン・フォーゲルバーグ (1)
アフロディティス・チャイルド (1)
バック・ストリート・クローラー (1)
スイング・アウト・シスター (2)
スーパー・トランプ (1)
ドゥービー・ブラザーズ (2)
エリック・クラプトン (2)
ポンキッキーズ (1)
バッド・カンパニー (2)
クリストファー・クロス (1)
リッキー・リー・ジョーンズ (1)
ビートルズ (5)
トム・ウェイツ (1)
宇多田ヒカル (1)
ラズベリーズ (1)
シャーデー (2)
コールドプレイ (6)
ジョニ・ミッチェル (4)
トッド・ラングレン (1)
オフコース (1)
ロッド・ステュワート (1)
TENSAW (1)
ポール・マッカートニー (3)
リンゴ・スター (1)
POPS IN PICTURE (1)
ジョン・アンダーソン (3)
唱歌 (1)
大瀧詠一 (1)
スティクス (3)
EL&P (1)
グループサウンズ (1)
ザ・バンド (1)
スティーブン・ビショップ (1)
ペンギン・カフェ・オーケストラ (1)
ジョン・メイヤー (2)
社歌・・etc (1)
ピーター・ガブリエル (1)
小室等 (1)
ティンガーラ (1)
アウスゲール (1)
パワー・ステーション (1)
チューリップ (1)
エリオット・スミス (1)
スマッシング・パンプキンズ (1)
クリーム (2)
ホール&オーツ (1)
シン・リジィ (1)
アクロス ザ ビュー (1)
モビー・グレープ (1)
デビッド・カバーデイル (1)
ディープ・パ-プル (3)
ホワイト・○○○○ (1)
バッド・フィンガー (1)
ロブバード (1)
ダーク・ダックス (1)
UK (1)
ソノシート (1)
ふきのとう (1)
シーナ&ロケッツ (1)
ペット・ショップ・ボーイズ (1)
ベイビーズ (1)
フリー (1)
デビッド・ミード (1)
ブルーオイスターカルト (1)
キングス・オブ・レオン (1)
クイーン+ポール・ロジャース (1)
デレク&ザ・ドミノス (1)
BAHO (1)
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ (1)
ロン・ウッド (1)
キース・リチャーズ (1)
仲井戸麗市 (1)
カルメン・マキ (1)
ミッドレイク (1)
ストーン・テンプル・パイロッツ (1)
イエロー・モンキー (2)
デビッド・ボウイ (2)
ミック・ロンソン (1)
トム・ペティ&ザ ハートブレイカーズ (1)
カルチャード・パールズ (1)
生沢佑一 (1)
ザ・キンクス (1)
キング (1)
ポコ (1)
レッド・ツェッペリン (1)
TOTO (3)
ジェシ・デイヴィス (1)
レーナード・スキナード (1)
スティーブ・ミラー・バンド (1)
レスリー・ケリー&ジョン・フォード・コーリー (2)
リビー・タイタス (1)
ルーマー (1)
グレッグ・レイク (1)
ステイタス・クォー (1)
JDサウザー (1)
アル・ジャロウ (1)
打首獄門同好会 (1)
トム・ロビンソン・バンド (1)
ランディ・クロフォード (1)
ニール・ヤング (1)
レオ・セイヤー (1)
ウィリー・ネルソン (1)
最新トラックバック
月別アーカイブ
ブログに書いたアルバム 2
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
関連本
ブログに書いたアルバム

High Winds White Sky

チェット・ベイカー・フォー・カフェ・アプレミディ

夢見る人

ウェイヴ

LOOK TO THE SKY

The Original Soundtrack

THE Very Best of THE Moody Blues

Rollin

スティール・ホイールズ

ハウ・トゥ・ディスマントル・アン・アトミック・ボム (DVD付 初回限定盤)

錯乱のドライヴ/カーズ登場(紙ジャケット/SHM-CD)

Carry on

Sleep Baby Sleep

Laid Back

ファームハウス

Tango in the Night

牙(タスク)

ベスト・オブ・ザ・ブラザーズ・ジョンソン

Mirage

Rumours

Fleetwood Mac

Cloud Nine

アイ・アム・サム

Plays On ~ Remastered & Expanded Edition [from UK]

Lucky for Some

ザ・トルバドールズ

America Original Album Series

flip flop

Welcome to the Real World

ホーム・フリー(紙ジャケット仕様)

666

シェイプス&パターンズ

Dream of Life

Burn

PUNCH DRUNKARD

Look to the Sky [Analog]

ブレックファスト・イン・アメリカ

Doobie Brothers ドゥービーブラザーズ / Best Of The Doobies 輸入盤 【CD】

461 Ocean Boulevard

ラン・ウィズ・ザ・パック

Christopher Cross

パイレーツ(紙ジャケット/SHM-CD)

プリーズ・プリーズ・ミー

クロージング・タイム(紙ジャケット仕様)

ベスト~フィーチャリング・エリック・カルメン

プロミス

ラント:ザ・バラッド・オブ・トッド・ラングレン(K2HD/紙ジャケット仕様)

ワインの匂い(紙ジャケット仕様)

Smiler

Captain & Me

ポール・マッカートニー

イン・ザ・シティ・オブ・エンジェルス

イッツ・オンリー・ロックン・ロール

All That You Can't Leave Behind

A LONG VACATION 30th Edition

グランド・イリュージョン~大いなる幻影(紙ジャケット仕様)

Cornerstone

Crystal Ball

ELP四部作

ラスト・ワルツ 特別編 [DVD]

Wings Over America

Bowling in Paris

【輸入盤】ASGEIR アウスゲイル/IN THE SILENCE(CD)

【送料無料】 Power Station パワーステーション / Power Station 輸入盤 【CD】

TAKE OFF(離陸)

Figure 8

FC2Ad