かご作りにハマっています
おととい今年初めて一の森から見えた富士山
昨年の春頃から、誘われてかご作りを習い始めました。
今まで、野山で見つけた蔓で適当に編んで自己満足していたので、
「どんなかご?」と確認もせずに、基礎を教わろうと二つ返事で「やります!」と答えたのですが・・・。
目指すのはこんなかごでした。
篠竹で作る「めかい」と呼ばれる六角形の目が出来る篭で、
多摩地方の訛りで、「めけえ」ともいうそうです。
そうそう、今でも近所の農家さんの言葉の端っこに、そんな訛りを聞くことがあります。
江戸時代後期から、南多摩地域の農家の農閑期の副業として始まったそうですが
良い現金収入源になったことから一時はかなり盛んになり、家族総出で分業して競うように作ったので、
山から篠が無くなり、わざわざ津久井あたりから購入したこともあるという話を聞いて、
思わず仲間と顔を見合わせてしまいました。
なぜって、ここらで篠といえば、わたしたちがもう丸7年も刈り続けてきた、
あのアズマネザサのことですから。
刈るのは楽しくて男性は刈払機で、女性はカマでじゃんじゃん刈るのですが、困るのは後処理です。
クヌギやコナラと違ってなかなか土に還らず、カントリーヘッジに積んでも、黒ずんで汚らしい厄介者。
それが有効活用できるのかーと、すぐにテンションが上がりました。単純なのです。
初回、先輩方が用意してくださった材料で編み方を教わったときまでは、
難しそうだけど慣れれば面白そう、と楽観的に構えていました。
ところが、いざ、山で材料(ヒネといいます)を作り始めてみると
エライ大変なことに手を出してしまったなぁと早くも後悔が芽生えました。
使う篠竹は、生えて一年目のものだけで、水を吸い上げる前に取るのが基本なのですが、
わたしたちが始めたのは取る時期がちょうど終わる頃でした。
他の用事で忙しい中、慣れないヒネ作りをするのは、どうしてもやっつけ仕事になってしまうこともあり
そんなへなちょこなヒネしかできないのですから、編むのは至難の業で、ちっとも楽しくないのです。
横を見れば、一緒に始めたのにどんどん上達していく仲間もいましたが、どうせ何をやっても覚えが遅いのは毎度のこと、
「10年やれば上手くなるさ」と、気長に構えていました。行動の伴わない10年では望むべくもないというのに。
正直なところ、7000円も出して購入した特注の「めかい包丁」の存在が功を奏し、辞めずに済んだのです。
100均で売っている、このようなクラフトバンドを使っての講習もあり
なにしろ材料が均一に揃っていますから、編み方も覚えられ、形になる楽しさを味わいました。
そんなことで少しづつ興味もよみがえってきた頃、頃合よくヒネを取るのに適した季節がやってきました。
形作ったかごの縁に巻く「フチマキ」を取るのは12月中が良いと教わりましたが、
暖冬の影響か1月になっても良さそうで、晴れた日に山に入ると誰かしら仲間も来ていて
回数を重ねていると、ついにこんなに長いのを上手く割ることが出来るようになりました。
4~6つに割った竹の皮を剥き、3メートル超えの縁巻き用が何本か取れた日は最高の気分。
作業に没頭しているとあっという間に時間が経ってしまうので、
日が長くなったとはいえ、山では全てやりきれません。
自転車で持って帰れない長い竹を使うものから作り、
ソコフミというかごの網を編む短いヒネは竹を切って持ち帰り
家で作ることになるのですが・・・。
これがまぁ散らかること。部屋中に笹の切れっ端だの、クズが飛び散り、
猫がじゃれて、被害は更に拡大して、まぁ、こんな感じになります。
と、かなり強引ではありますが、ここでトム・ペティの登場です(笑)
笹じゃないし、藁だし・・
先日からトム・ペティを聴きたいと思っていたので、今日レコードを探していたら
偶然見つけたのですが、まるでウチの居間のよう、と苦笑いが出ました。
本当に偶然ですよ。
ずいぶん久しぶりに聴いたので、2回続けてかけながら午前中に一番小さいかごの「縁巻き」と
底の補強をする「尻かがり」をして、3コ目が出来上がりました。
まだまだ修正点がどっさりですが、作り上げてみてわかることがたくさんあるのです。
3月までがヒネ作りに向く時期らしいので
来週、また天気が良い時にでも刈り取りにでかけようと思います。
そうすると、また我が家が裏ジャケのような状態になるのですが・・。
トム・ペティ、来日しないかな~ と探したyoutubeで、
スティービー・ニックスがコーラスに参加しているのを見つけました
羨ましい・・